Session 2 境 祐司 | フォローアップ

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Session 2Adobe Senseiで変わるクリエイティブ業界
AIを使いこなすクリエイターになるために必要なコト

境 祐司(さかい・ゆうじ)

写真:境 祐司 写真:境 祐司 スライド(自己紹介)

講演の冒頭で「ロットリングで線を引いていた方いらっしゃいますか?」と聞きました。2名いらっしゃって驚いたのですが、80年代半ばまで世界中のデザイナーは皆「手作業」でした。何十年も「手作業」で仕事をこなしてきたデザイナーに対して、当時のエバンジェリストたちは「手作業のデザインは消滅する」と喧伝していたわけですが、「そんなことはあり得ない」と思うのが当たり前ですよね。

現在のAI(人工知能)クリエイティブも当時の状況とまったく同じで、自分の仕事がAIでどう変わるかイメージできないのは当然のことです。こういう時期はどうしても情報不足になってしまいますので、疑心暗鬼や過度な期待を生み出します。
いま何をやるべきか、と問われたら躊躇なく「現状把握」と答えます。現在できること、できないことを常に把握していれば、少なくとも疑心暗鬼に陥ることはありません。

Adobeは、10月にロサンゼルスで開催されたAdobe MAXで「The Creativity Platform For All(すべての人にクリエイティビティを)」という強いメッセージを送りました。プロ以外にも創造的な場や創作ツールを提供していくという宣言です。Adobeのコンシューマ向け製品である「Photoshop Elements」と「Premiere Elements」の新バージョンは、Adobe Senseiによる自動化機能のオンパレードです。
講演のなかで「Adobe Senseiはクリエイティブに強いAI」だとお話しましたが、プロフェッショナルから学んだAdobe Senseiは、一般向けのPhotoshopやPremiereでその威力を発揮しています。

プロ以外の人たちに提供されるAI機能が、プロフェッショナルの作業レベルにだんだん近づいてきますが、プロの人たちはAI機能を使いこなし、さらに仕事を高度化していくことになりますので素人に負けることはないでしょう。 アイデアを出してプロトタイプを作るのは人間、そして最終的にデザインを決定するのも人間です。 いまパソコンやさまざまなツールを使いこなしているように、AIも「道具」の一つとして積極的に活用してほしいと思います。

新刊のお知らせ

12月中旬に技術評論社より「Adobe XD プロトタイピング実践ガイド 〜ユーザーの要求に応えるUI/UXデザイン」が発売されます。XDは10月の大型アップデートで待望の拡張プラグインに対応しました。すでに世界中のデベロッパーが競ってプラグインを開発しており、今までXDでは不可能だったことが次々と実現しています。
本書はXDの全ての機能を網羅していませんが、アプリやWebサイトのプロトタイプ制作にXDをどう使えばよいのか把握できるようにケーススタディを紹介しました。また、出版と同時にサポートサイトを公開し、最新情報や新機能の使い方などを発信していきますのでご興味のある方はぜひご覧になってください。

Learn Adobe XD

※現在はティザーサイトになっています。

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